組織ライフサイクル

成長の5段階

 会社組織は成長するにつれて、必ず何らかの問題に直面します。以下の成長モデルは、組織の誕生から成熟段階までの時間軸の中で、会社の組織規模が増大していく過程において、会社組織はどのような問題に直面し、それをどのように克服し次の成長段階へと進んでいくのかを表しています。

組織ライフサイクル

第1期

 創業者の頑張りや商売感などで会社は順調に成長してきたが、得意先や従業員が増えて来ると管理がしきれなくなり、創業者の商売感覚だけでなく「マネジメント(管理)能力」が求められ、マネジメント能力を持つ人材採用が必要となります。

第2期

 組織はある程度、管理されるようになりましたが、権限の多くはまだ社長が持っている状態で、第一線の現場で働く社員達は幹部管理者よりも知識や情報を持っていることで、上司の指示に疑問を感じることがあり、自分に意思決定の権限がないことに不満を持つようになります。この問題を解決するために社長は権限を委譲し、直接トップが指揮しなくても機能する組織作りが必要となります。しかし、今まで上の指示を受けることになれている社員はいざ委譲されると戸惑い、権限を委譲した社長は不安感が残ります。この委譲が上手く行けば次のステージに進むことができます。

第3期

 権限は現場に近い管理者に委譲され、的確で迅速な判断ができ更に成長し規模は大きくなります。しかし管理者個々の判断は主観的なものも多く、それを管理するため社長は再び規程やマニュアルを作り自身で管理しようとします。これが過度に進むと、臨機応変な判断が出来なくなり、また今まで自分に任され自由に判断できていた古株の社員は不満を持ち去ってしまったりしてしまいます。

第4期

 社内規程や評価制度など様々な規程やマニュアルが導入され、会社は仕組みが確立し組織化された安定的な成長が出来るようになります。しかし、その中で社員は個人や部署の評価や成果に重点を置くようになり、リスクのある挑戦や改革を避け安定が求められ、次第に組織は硬直化して行きます。

第5期

 組織の硬直化を打破するためにとる方法として、組織を分割したり部門を横断するプロジェクトチームを結成します。組織を小規模化や人材の交流を図り、また「仕組み」を変えることで、常に組織を活性化させ「協働」を促し続けることで企業は更に成長します。

 

 

中小企業では、第2~3期で停滞しているケースが多いと思われます。