月次決算の必要性

意識改革

月次決算がなぜ必要なのか

 年次決算と月次決算の大きな違いは、年次決算は税法や会社法等の法令に基づいて行なわれる決算であるのに対して、月次決算は経営をより良くするために会社が自主的に行なっている決算という点です。会社が自主的に決算を行なう理由としては、現代のように消費者の嗜好が多様化しめまぐるしく変化する中で、決算を年1回行いその集計結果に基づき経営判断を行うのでは、判断の手遅れにつながりかねないからです。月次決算を行っていてもそれを活用していなければ同じことです。

 最低でも月々の予算計画(事業計画)を立て、月々その予算と実績とを照らし(予算実績管理)合わせ、経営戦略の見直し・修正・継続を判断し、アクションを間髪入れずに行える体制にしなければなりません。経営判断のスピードアップは企業業績アップに不可欠となります。

 この様な経営判断を行なうには、正確で迅速な月次決算が数値(実績数値)が必要となります。

意識改革は経営陣から

 月次決算を自社で行える体制にして行くには、前述した様に『経営判断には業績実績をあらわす月次・年次決算が不可欠』であると社内において意識改革をする必要があります。そしてその順番は 経営陣⇒経理担当⇒現場社員で、経営陣から意識改革が行わなければ『自計化による月次決算体制』はなかなか進みません。

 なぜなら、経営者が月次決算数値を重要視していなければ、月次決算に目を通すことも・求めることも無くなり結果、経理担当者も経営陣に求められない月次決算を軽視し、集計はますます遅れその精度も更に欠けて行くという悪循環になってしまうからです。活用される機会のない数値・求められない数値を、迅速に正確に処理しようとは誰も思いません

 まずは、経営陣自らの、会計数値に対する意識改革が先決です。