作業のルーティン化で新たな問題解決へ
会社運営において問題や課題は次々発生しますので、それを次々解決して行かなければなりません。そのために、問題を発見し解決策を着手する立場にある者(通常幹部クラス)は、ある程度余裕がある状況でなければ着手できません。しかしながら「既に問題を抱え過ぎて解決策に着手できない」という言葉をよく耳にします。その原因の一つとして、解決策を「仕組み」に出来ずいつまでも自ら解決策を抱えている状況になっていることが挙げられます。
仕組みの構築
例:棚卸材料残高が多い
担当・仕組み | 内容 |
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部長 | 標準消費量・棚卸残高の設置,月次報告会でのチェック |
月次報告書導入 | |
部長 | 月次報告書で多いときのみ確認 |
地区長 | 標準値精度アップ,月末実施調査 |
店長 | 週一棚卸状況の確認,月次報告書作成 |
チェックシート導入 | |
部長 | 月次報告書で多いときのみ確認 |
地区長 | 抜き打ちで実地調査,システムで適宜状況確認 |
店長 | チェック表作成,標準値精度アップ,月末実施調査,月次報告書内容の確認 |
社員 | 日々チェック表に基づき棚卸状況の確認,月次報告書作成 |
ポイントチェック・牽制機能追加 | |
部長 | 月次報告書で多いときのみ確認 |
地区長 | 抜き打ちで実地調査,システムで適宜状況確認 |
店長 | ポイントチェック表・標準値精度アップ承認,月末実施調査,月次報告書内容の確認 |
社員 | 日数と材料を絞り効率的なポイントチェック方法提案,チェック表実施確認・分析・指導,標準値精度アップ,月次報告書作成 |
アルバ・派遣 | 月・水・金チック報告,改善提案,仕入担当と分け内部牽制機能を設ける |
「仕組み」を構築し、「ルール」通りに行えば誰でもできるルーティン作業とすることで、上位者は作業を下に落とすことが可能となり、新たな問題解決へと移ることができるようになります。
仕組みの積み上げで無限の改革
会議等で個人を叱責するだけでは個人の「頑張りや奮起」に頼ることになり、これには限界がありますし、これが続けば皆疲弊し又は退職するなどしてしまい、一瞬よくなるとしても長続きはしません。「仕組み」を構築しなければ根本的な解決にはならないのです。
仕組みの構築
例:人件費が高い
勤怠状況の管理強化(遅刻,欠勤,早退等) |
標準シフトの設定:月次報告会にて確認 |
標準作業手順の設定(段取り,ムダとり,動線,5S等) |
標準作業時間の設定 |
評価制度への反映 |
仕組みは積み上げが可能
勤怠状況の管理強化(遅刻,欠勤,早退等) |
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標準シフトの設定:月次報告会にて確認 |
標準作業手順の設定(段取り,ムダとり,動線,5S等) |
標準作業時間の設定 |
評価制度への反映 |
「仕組み」を構築し定着化すれば長期的な成長を見込め、更に仕組みは無限に積み上げが可能です。いくつもの「仕組み」を積み上げることで、コストの削減効果どんどん大きくなります。
仕組み構築により効率化,誤謬の減少
決められた手順や提出資料で複雑なものや1年に数回しか提出しないものなどは、間違えや提出が遅れてしまうことは少なからずあるもので、これを一人ひとり注意や指導を行っていては大変な作業であり、また既存従業員が出来るようになっても、新入社員やアルバイトが来ればきりがありません。間違えが発生しない「仕組み」を作ることが「間違え,遅延」の減少につながります。
仕組みの構築
例:提出書類:「記入漏れ,転記ミス,計算間違え,更新以前の定型により記載,紛失,期限遅れ」、「集計に時間が掛かる,集計する時間がない」
IT化(データベース) |
効果
チェック機能により記入漏れの防止 |
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プルダウン式により選択間違え防止 |
自動計算により計算間違え防止 |
一律変換により提出資料のVer間違えの防止 |
資料のサーバー保存により紛失防止 |
未提出者の一覧表示により、自主的提出の促進 |
提出書類の集計の効率化,迅速化 |
「仕組みの構築」で、特に「IT化」は「効率化,誤謬の減少」によりコスト削減に効果があります。