計画の策定概要
企業理念やビジョンを達成するために計画を策定しますが、中期.年度(1~5年年後)等区切って目標.戦略.戦術等をまとめることで可視化し、社員が日々の業務活動を行う上で具体的な方向性示します。これを図にあらわすと以下のとおりです。
- 「企業理念・ビジョン」を達成するため「3年後にあるべき姿」として中期計画を立案
- 「中期計画」を達成するため「1年後にあるべき姿」として年度計画を立案
- 「年度計画」を達成するため「月々もしくは日々やるべきこと」として個人目標立案
- 週や月毎の定例会議で、「評価・改善」を実施し、個人目標の実現を促す
- 「個人目標」を実現することで、「月次利益計画」を達成する
- 「月次利益計画」を実現することで、「年度利益計画」を達成する
- 「年度利益計画」を実現することで、「中期利益計画」を達成する
- 「中期利益計画」を実現することで、「企業理念・ビジョン」を達成する
会社の将来像を描く
中小企業の場合、計画の内容や事業拡大の将来像等が社長及び上層部の頭の中だけあり、多くの社員は自社の中期的方向性をあまり理解しないまま、今日・明日の売上げ目標の達成のみに日々汗を流しているというケースが多くあります。
この様なケースになってしまう理由としては
- 方向性が固まっていない
- 書面等にする時間が無い
- 作り方が分らない等
などが挙げられます。
実際戦場で戦う社員が今日・明日の数値目標『売上 ○○万円!』だけで動き、その動きの積み重ねである最終目標(中期計画)を知らない状況は、当該計画が達成できる可能性は当然少なくなります。
事業計画は社員全員が理解した上で、事業計画を達成する為の第一歩として『○○月までに△△の施策を実行し、結果として○○万円売上アップを目指す』としなければ、何の根拠も施策も無い中で「売上アップを目指せ!」という『気合と根性の世界』になり、結果 営業マンは疲弊し離職者が絶えない企業となってしまいます。
更にこの事業計画は会社内部だけでなく社外(銀行・取引先等)にも理解してもらうことで、借入がしやすくなったり信用力がアップします。
使われない事業計画
ただこの事業計画ですが、折角あってもあまり日々の企業活動の中で上手く活かされておらず、『お飾り』となっている場合がかなりあります。主な原因を挙げるならば次の2点です。
- 根拠のない計画になっていて活用できない
- 従業員に計画が理解されておらず達成意識の欠如
また、事業計画の内容が第三者からみると夢物語のような内容になっていることも多く見受けられます。例えばアイデアや技術が先行し、希望的観測や過去の成功体験のみから作成され、企業を取り巻く外的要因を考慮せず市場の変化にも対応していない、現実味に欠け願望ような事業計画となっているなどが代表例です。